しーずん見聞録

しーずんといいます。作った楽譜や書いたエッセイをここで公開しています。

【エッセイ】毎日をゴキゲンで過ごすために

日々過ごしていく上で人それぞれ大切にしているものってあると思うけど、結局わたしは、毎日をゴキゲンで過ごすことが何よりも大切だという考えに至りました。 そのためにどういう考え方で日々過ごしていったらいいのか、ずっと考え続けてきました。文字にし…

【エッセイ】思考のアウトソーシング化

シベリアやアラスカ、グリーンランドなどの北極圏に近い高緯度地域に住む先住民族のエスキモーは、「雪」を表す言葉をたくさん持っているといわれ、正確な数字は定かではないが、7種類とも、52種類とも、はたまた400種類もあるという説もある。これは…

【エッセイ】世界をみる解像度の違い

一度観て既に犯人を知っているミステリ映画を、初めて観る人と一緒にもう一度観るとしよう。お互いの見ている視点が全然違うものになる。二回目を観る人は伏線探しに躍起になり、初めて観る人は登場人物のすべてを疑いながら観ることになる。当然ながら見方…

【エッセイ】真っ白な嘘、ぞっとするような優しさ

人間の感情にはいろいろな種類があって、非常におおざっぱな枠組みで分けるなら二種類に分類できる。それは社会的に歓迎される感情と、歓迎されない感情の二つだ。例えば、他人に優しくすることは社会にとって歓迎されるものであって、他人に暴力を振るうこ…

【楽譜】月のワルツ

楽譜 NHKの「みんなのうた」で有名な曲です。ちょっと怖くて美しい幻想的なアニメと一緒に放送されていたのが印象的なジャズ風ワルツです。

【楽譜】鳥の人~エンディング

楽譜 ジブリの代表作『風の谷のナウシカ』から、エンディングで流れる曲です。 五重奏として編曲しました。原曲の壮大さを上手く出せるよう、大人数での重奏をイメージして作りました。5人以上の人数で合わせても楽しめる構成になっていると思います。

【楽譜】You Raise Me Up

楽譜 3重奏で作りました。ケルティックウーマンがカバーしたことで有名な曲です。フィギュアスケートの荒川静香さんの曲といった方が頭に出てくるかもしれません。初めての重奏にもピッタリの曲だと思います。

【楽譜】千本桜

楽譜 言わずと知れた超有名ボカロソング 四重奏として作ったものです。クラシックギター重奏を初めて聴く人のために弾くというシチュエーションを想定して作りました。

【楽譜】雲霧街の夜霧【FF14】

楽譜 Final Fantary XIV 蒼天のイシュガルドより 雲霧街の夜霧 ~イシュガルド下層:夜のテーマをギター四重奏にアレンジしました。 以下の本家ピアノアレンジを主にベースとしています。 www.youtube.com

【エッセイ】看守なきパノプティコン ~伊藤計劃『ハーモニー』より

現代は、インターネットによって不特定多数の人々の暮らしや価値観を知ることが簡単な時代に突入している。物理的な距離という制約によって縛られていた情報の伝播の限界が、インターネットの登場によって一気に取っ払われたためだ。それによって、誰もが自…

【楽譜】The Road to Lisdoonvarna

楽譜 大学のクラシックギター重奏界隈で人気の曲。 ケルト系音楽をクラシックギターでやるならコレといった一曲です。

【エッセイ】I played soldier, you played king

どんな生物にもあてはまることだが、人間というのもまた有限であり、必ず最後にたどり着くのは「死」である。生まれる前という固定された「無」からはじまって、その後に生が始まる。つかの間の「生の時間」を経て、やがてまた「死」という固定された「無」…

【エッセイ】黒衣のナルシシズム

ギターの演奏会が間近に差し迫っていて、練習をしているときに、わたしがふと「なんでギターなんか弾いて、しかも発表なんてしようとしてるんだろうなあ」とぼやいたときに、その場にいた人が返答した内容がそう言った。「音楽の発表をするなんて、誰でもナ…

【エッセイ】芸術や文学が光を放つ時代へ

情報化社会が進展し、人間の労働が奪われるのではないかという話もついぞ現実的なものとなりつつある。AI技術は発展し、人工知能や量子コンピュータといった、人間の脳の処理能力を遥かに凌駕する機械も誕生してきた。2030年までに、現存している仕事の…

【エッセイ】愛と尊敬、期待と執着

字ヅラは違うけれど、本質的には同じことを指し示している言葉って、実は結構多いんじゃないかと思っている。言葉の意味は一見結構違うけれど、意味するところは同じである言葉同士、その一つに「愛する」と「尊敬する」があるとわたしは思っている。愛して…

【エッセイ】もっと光を

今まで見知ってきた英語の単語でもトップクラスで好きな単語があって、それがenlighten(enlightenment)という言葉である。 日本語訳的には「啓蒙する」とか「教える」といった意味を持つ。とても堅苦しい言葉で、教会とかで使われていそうな言葉だ。 この言…

【エッセイ】わかりあえないからわかりあえる

「察してよ」だとか「わかってほしい」などという言葉はありふれている。特別に言葉を交わさなくても、相手の感情や考えていることを理解し、理解したということさえ相手に伝えずに、相手に合わせた行動を取るというものである。非言語的なコミュニケーショ…

【エッセイ】「楯突く」という面白いことば

昔からおもしろいなあと思っていることばの一つに「楯突く」という表現がある。「反抗する」とか「歯向かう」といった意味で使う慣用句的な言葉である。でも、ずっとおかしいと思っていた。どうして守るために使う「楯」なのに「反抗」なのか、という疑問で…

【エッセイ】空白にこそ、進歩は宿る

社会が進展して食べ物は捨てるほどたくさんあるし、スマホもあるし、タダでできることも増えたし、こんなにも便利な世の中になったのに、なぜまだみんな忙しくて、どこまで頑張らなきゃいけないの?と思うことは多い。わたしはそもそもこの「頑張る」という…

【エッセイ】イタリアで見つけたこと:自分本位であれ

卒業旅行で一週間イタリアに旅行へ行った。海外旅行に行った回数は数知れど、未だヨーロッパに足を踏み入れたことの無かったわたしは、漠然と「やっぱり行くならヨーロッパでしょ」なんて安易な考えで、ほとんど流れで旅行代理店に行ってツアーを申し込んだ…

【楽譜】人生は夢だらけ

楽譜 椎名林檎さんの楽曲。かんぽ生命のCM用に作られた歌です。のちにクラフトボスのCMにも起用されました。 3拍子ジャズ。長編ミュージカルのようなとてつもない曲です。

【エッセイ】人間総天邪鬼説

カラっと晴れた夏の一色海岸 つくづく人間って素直じゃないんだなあと思うことは日ごろからよくあって、「これをしろ」とか「するべきだ」って言われたことって、なんか不思議とやりたくなくなるし、気が重くなるというのはよくあることだと思う。規則がある…

【エッセイ】弱さを認めるところから、強さがはじまる

ジグソーパズルのピースを見るたびに、人間っぽさを感じる。誰もが出っ張っているところをもっていて、誰もがへっこんでいるところをもっている。 おそらく世の中というのはそれらによって完成する一枚の大きな絵のようなもので、ふさわしいところにふさわし…

【エッセイ】適当こそ適当

適当こそ適当だ。 日本語の「適当」という言葉ほど興味深い言葉はない。例えばテストの問題文などでありがちな「この中から最も適当なものを選びなさい」というときの「適当」にあてはまる意味は、「ふさわしいこと」という意味を持っている。しかし、「まあ…

【エッセイ】調からハズレた音

わたしは、絶対音感というものを持っていない。その代わり、幼い頃からずっと、様々な曲ごとに「なんか違和感を感じる」フレーズポイントがあることを、なんとなく肌で感じていた。「この瞬間で流れる音、なんか変。普通じゃない。」という感覚。

【エッセイ】精神病をつくりだしている澄みきった世界

精神病をつくりだしている澄み切った世界 この言葉は、ミシェル・フーコーの『狂気の歴史』という本の序盤に登場することばである。どういう意味なのか分からなかった。逆に「精神病は汚れて濁った世界から生まれる」のではないのかと最初は思ったが、それは…

【エッセイ】調和という名のディスコミュニケーション

「今日もいい天気ですね」から始まる一連の社交辞令とか、それは本当に相手に対して何かを聞いたり伝えたりしようとして発している言葉なのか、独り言と何ら変わりない言葉ではないのかと感じる言葉の数々に触れることがある。 こういった会話は、お互いに初…

【エッセイ】銘酒「人生のオマケ」について

「人間やっぱり、風呂上がりの一杯がサイコーだな。まっ 後の人生はオマケみたいなもんだよ」 このセリフでピンときた人がいたら、その人とは一晩中語り合えるに違いないと思っている。その場合はぜひ語り合いたいものである。というわけで、もし、そんな語…

【エッセイ】論理をすっ飛ばすもの

とても抽象的かもしれないけれど、分かってもらえる人には強く共感してもらえそうな感覚についての説明を試みてみようと思う。いや、この感覚は、きっと誰しも一度は経験したことあるんじゃないかというような気がしている。

【楽譜】風笛

楽譜 NHKの連続テレビ小説『あすか』より、テーマ曲の『風笛』です。 二重奏として作りました。優しさの中に静かな力強さのある曲です。