しーずん見聞録

しーずんといいます。作った楽譜や書いたエッセイをここで公開しています。

【楽譜】You Raise Me Up

楽譜

3重奏で作りました。ケルティックウーマンがカバーしたことで有名な曲です。フィギュアスケート荒川静香さんの曲といった方が頭に出てくるかもしれません。初めての重奏にもピッタリの曲だと思います。

 

 楽譜はこちら (スコア4ページ)

https://drive.google.com/open?id=11uqr7H2FovIAaeEOzg1acyrSRctuL16v

 

 

 

 ちょこっと解説

  • とても簡単な構成にしています。1stがメロディー、2ndがハモリと装飾、3rdがアルペジオとベースです。役割も途中で変わりません。
  • メロディは100%単音です。一音ずつ丁寧に、所々でビブラートをかけながら綺麗に鳴らす練習になると思います。
  • 調号の多さもあり、3rdのアルペジオが少し押さえづらいです。そのために走りがちになりますが、ゆっくり弾きたいです。

 

 

 ひとりごと

この曲を一言で言ってしまえば、祈りのような曲です。英語の歌詞をすべて聴きとって意味を咀嚼しながら聴かなくても、You Raise Me Up という言葉と歌声のもつ力強さにガツンとくるものがあります。

音楽の聴き方には大きく分けて2つあるとわたしは勝手に思っています。ひとつは頭で聴くこと、もうひとつは心で聴くことでしょうか。

前者は歌詞を意味を辿って行ったり、曲の構成を分解してみたりといった論理的、分析的な視点から聴くものです。隠されたメッセージや作者のクセを読み解くときに効果を発揮しますが、対象を純粋に音楽として楽しむことができるかといえば疑問が残ります。

対して後者の「心で聴く」というのはやや胡散臭い言葉ですが、要するに前者の反対を指します。歌詞の意味やコードなどのことは全く置いておいて、ただひたすら音の並びや響きを感じることです。一言でいえば直感で聴くということです。例えばインコに音楽を聴かせるとノってくれたりしますが、まさにあんな感じです。直感は脳による分析にかかる時間よりも反応速度が圧倒的に短いため、直感→脳という順序があるように思います。

頭(=脳)で聴くか、心(=直感)で聞くか、どちらが優勢に働くかは人によって経験によって、はたまた音楽のジャンルによって異なってくるとわたしは思っています。

このYou Raise Me Upは、聴く人に心で聴かせる力を持っている曲なのではないかとわたしは感じています。有名なケルティック・ウーマンの歌唱力の圧倒的さも影響しているでしょうが、ただひたすらに透き通った綺麗な曲というのは、聴く人に論理性を挟ませないというある種の強制力を持っているように思います。

きっと祈りに論理は必要ない、ということなのでしょう。